明治38年1月22日(日曜日)

北海事件報告書 英露の報告には注目するに足るものが無かった

露都の大椿事(露皇帝僅かに難を免れる) 祝砲を発射中、榴散弾を発射した

露都の大椿事別報 この出来事は露帝の暗殺を企てたものにほかならない

北海事件報告書 21日上海経由ロンドン特約通信発

北海問題の審問に対する英露の報告には注目するに足るものが無かった。特に露国の報告は人を失望させ、「ロジェストウェンスキー提督は艦隊の安全を維持するに必要な任務を遂行した」と断言するに過ぎなかった。

解説:北海問題とは、昨年10月22日バルチック艦隊が北海でイギリスの漁船を撃沈した問題で、「マルチック艦隊に極東回航」1022日に詳しく書いてある。

露都の大椿事(露皇帝僅かに難を免れる) 21日上海経由ロンドンルーター社発

露都で発表された公報によれば、ネバァ河畔に於いて例年の祭典が行われた後、例の通り祝砲を発射中、一つの砲門がどうしたことか空砲でなく榴散弾を発射し、そのため冬宮の4ヶ所の窓を破壊した。この時露帝はその宮殿を少し離れた所にいたと言われている。

露都の大椿事別報

ベルリン諸新聞の伝えるところによれば、この出来事は露帝の暗殺を企てたものにほかならず、本件は決して偶然の出来事ではなく、同国政府又は日露戦争に反対の意思を表す示威運動である。また軍人社会にこのような暴挙をあえてする者が出るようになった事を特筆している。