明治38年1月7日(土曜日)

祝勝会(佐世保) 午後5時より長官官舎に於いて有志3百名を招待して祝賀会を開いた

水師営の会見 ステッセルより一度会見したいと申し入れがあり、軍司令官はこれを快諾された

佛国政府の答弁 日本政府の抗議に対して断じて中立を犯した事実は無いと答えた

佛国新聞の評論 黄色人種が勃興し欧州国民に害を与える恐れがあると書いたものがあった

祝勝会(佐世保

在海陸軍高等官は、5日午後5時より長官官舎に於いて、有志3百名を招待して祝賀会を開いた。また市中の祝賀会は佐世保婦人会が発起人となり旗行列を行った。さすがに軍港地として海軍に深い関係があるだけ祝賀の盛況は他に類を見ない。

水師営の会見 1月5日午後9時35分大本営着電 乃木軍報告

ステッセルより我が軍司令官に一度会見したいと申し入れがあり、軍司令官はこれを快諾され、本日水師営に於いて会見された。この会談は全く個人間の談話であり約二時間行われた。

佛国政府の答弁

佛国政府は、マダガスカルに於いて、バルチック艦隊が石炭及び食糧を積み込んだことに関する日本政府の抗議に対して、断じて中立を犯した事実は無く既に同地方官は重なる訓令を受けていると答えた。

解説:佛国政府が日本の抗議により佛海軍の軍港「ディエゴスアレス」への入港を許さないため、バルチック艦隊はボートしか入港できないような小さな港のある「ノシベ」に投錨することになった。

佛国新聞の評論

旅順が降伏したとの情報を得て、1月3日発行の佛国の各新聞は何れもこれを重要な出来事として日露両軍の勇武及び忍耐力を激賞している。

新聞紙の中でアジア各国の国民感情に及ぼすと思われる影響を重視している新聞が少なからずあり、また黄色人種が勃興し欧州国民に害を与える恐れがあると書いたものがあった。