明治37年12月26日(月曜日)

清国銀貨支払い問題 清国政府は銀貨での支払を希望して、列国に譲歩を求めている。

同上と列国銀行員 清国政府から搾取した不当利益は少なくとも30~40万両に達している

東郷大将の帰還を待つ 現在朝野の間で待望されていることは東郷司令官の帰京の事である

清国銀貨支払い問題 25日北京特派員発

清国から列国に支払うべき賠償金の期限が今月末となっているが、清国政府は銀貨での支払を希望して列国に譲歩を求めている。列国の公使は未だに何らの回答を与えていないが米国は既に銀貨での支払いに承諾を与え、英国もまた清国政府に同情を寄せ、わが国も米英政府と同一の歩調を取ろうとしている。しかし露、獨、佛は明らかに反対の歩調を取っているようである。

解説:清国は明治33年(1900年)に起こった北清事変の賠償金として、列国に総額4億5000万両を支払中である。現在の日本は米英と協調路線を取っているが100年前も同じように米英と協調路線を取っていたようである。

同上と列国銀行員 同上

列国の銀行員は自己の利益になるよう為替相場を定めており、第1回の賠償金支払日即ち1902年1月1日以来清国政府から搾取した不当利益は少なくとも30~40万両に達している。清国政府は将来に渡ってこの様な不当な損害を避けるために欧米市場において直接金貨を買いたいと考えている。

東郷大将の帰還を待つ

旅順の海戦が一段落した現在、朝野の間で待望されていることは東郷司令官の帰京の事である。同長官は本年2月以来海上で軍務に服し、陸軍の協力を得て旅順艦隊を全滅させるに至っている。そのため全国民は将軍の健康を祝し併せて絶大な勲功に対し直接感謝の意を表したいと切に望んでいる。