明治37年12月23日(金曜日)

カナダ海軍創設 最初は3隻の巡洋艦で編成し乗組員はカナダ海軍民兵を予定している

独逸参謀部の戦局談 露国は最早海陸に於ける両軍の情勢を一転させる望みは無くなった

パリーの国際審査会 北海事件に関する一切の事実関係を審査会に報告する事にある

窮策も亦極まる 水雷艇が居たという証言を得るため漁師を買収しようと努力している

カナダ海軍創設 22日上海経由ロンドンルーター社発

カナダ政府は英国海軍省と協議の上カナダ艦隊を創設する準備をしている。最初は3隻の巡洋艦で編成し乗組員はカナダ海軍民兵を予定している。

独逸参謀部の戦局談 21日ロンドン特約通信員発電

嘗て日本陸軍の顧問であったドイツのメッケル将軍は、露国は最早海陸に於ける両軍の情勢を一転させて、自国のために有利にする望みは少しも無くなったと述べた。

解説:メッケル将軍は少佐時代に日本の陸軍大学校の教官として招聘され陸軍の戦略や戦術に大きな影響を与えた。

パリーの国際審査会

ルーター電報によれば、北海事件に関する国際審査委員会が昨日よりパリーで開催されたようである。先月発表された英露協約によれば審査会の目的は北海事件に関する一切の事実関係、特にその責任の所在、並びに責任確定の上はその罪過の程度を審査会に報告する事にある。この一切の事実関係とは当時果たして日本水雷艇が露国艦隊を攻撃しようとした事実があるかどうか審査する事である。

窮策も亦極まる 22日上海経由ロンドンルーター社発

英国新聞は露国のスパイと思われる数名がハルに来て、北海事件で遭難した漁師等に当時漁船隊の中に数隻の水雷艇が居たという証言を得るため漁師を買収しようと努力しているという記事を公にし始めている