明治37年12月18日(日曜日)

旅順の軍使往来 貴軍の砲兵が我が病院を砲撃中であることを通告するという光栄を有する

巨大口径砲の移転 新たに別な適当な位置を選定して砲列を敷く必要がある

203高地を観る 直ぐに土嚢の銃眼から覗いてみると旅順市街も手に取る様に見える

旅順の軍使往来 12月16日夜半大本営

我が軍の市街砲撃について敵将ステッセル将軍より乃木将軍に次の通告があった。

貴下

予はここに貴軍の砲兵が我が病院を砲撃中であることを通告するという光栄を有する。これら病院は明らかに赤十字の標識をつけ、これは貴軍の大砲の位置から見ることができるはずである。予は貴軍と名誉の戦闘を行い既に負傷した我が軍の勇士を尊敬する上より之を禁止されるよう希望する。

予はこの機会を利用して再び敬意を表する。

巨大口径砲の移転

我が攻囲軍203高地を占領した後、大口径砲は先ず敗残敵艦隊と港内の諸軍用建造物とを破壊し、その後敵砲台を目標とする予定である。このために新たに別な適当な位置を選定して砲列を敷く必要があり既に着々と実行中であると言われている。

203高地を観る 

直ぐに土嚢の銃眼から覗いてみると椅子山、案子山は眼下にあり、旅順市街も手に取る様に見える。西南部の観測所に行けば、山口少佐が観測して、中川少尉は電話で報告の最中である。3人双眼鏡の度を合わせて各方面を見るにまず目に付くのは敵の軍艦が白玉山の下に2隻、甚だしく傾いている。

解説:12月9日従軍記者等3名が203高地に登り、旅順口を眺望した時の記事の一部である