明治37年12月7日(水曜日)

英国の石炭積出禁止 ドイツ汽船の石炭積み込みを禁止する旨カージスの官憲に訓令した

旅順港内大砲撃 去る3日海軍砲をもって敵艦に射撃を行った

ダータネルス問題 英国は黒海艦隊が同海峡を通過することに何ら異議を申し立てる事は出来ない

英国の石炭積出禁止 6日上海経由ロンドンルーター社発

英国外務省は去る土曜日(3日)夜外国軍務服役条例により1隻のドイツ汽船の石炭積み込みを禁止する旨カージスの官憲に訓令した。これは同船が以前積み込んだ石炭をバルチック艦隊に供給した証拠を政府が得たための処置である。

旅順港内大砲撃 大本営5日午後6時まで

去る3日海軍砲をもって敵艦に射撃を行いボベーダに6発、レトウイザンらしきものに8発、その他の軍艦に16発の命中があった。

5日も同砲で射撃しポベーターに7発、ポルタワに11発、レトウイザンに11発の命中弾を観測した。重砲による敵艦の射撃では、ペレスウエットに2発その他の軍艦に2発命中しポルタワらしき軍艦は約1時間大爆煙をあげた。

ダータネルス問題

ノウオエ、ウレミヤ新聞は12月2日の紙上で大要次の社説を掲げた。

「トルコが外国軍艦のダータネルス海峡通過を禁止する」というパリー条約の規定は、同条約加盟諸国に於いてこれを支持することを承認した。しかし日本はこの条約に加盟していないので、もし日本の軍艦が海峡を通過しても他の列国は同規定に違反していると考える事は出来ない。このように露国が条約の為に行使できない権利が一方の交戦国のみ許されることは正当ではない。英国は黒海艦隊が同海峡を通過することに何ら異議を申し立てる事は出来ない。