明治37年11月21日(月曜日)

旅順火薬庫爆発 海軍砲の射撃で機器局付近にある火薬庫を爆発させた

敵堡塁の爆発効果 松樹山、二龍山両砲台の爆発は側防機関に対して多大な効果がある

攻路作業 203高地に対する強襲的攻撃を中止し、正攻法によって攻撃する事とされた

戦時財政方針 私は軍事費の三分の一を租税で取る事を主張する

旅順火薬庫爆発 11月20日大本営着電

昨19日午後我が海軍砲の射撃で機器局付近にある火薬庫を爆発させた。

敵の各砲台に対する我が攻撃作業は予定通りに進んでいる。

敵堡塁の爆発効果 

松樹山(しょうじゅざん)、二龍山(にりゅうざん)両砲台の爆発は側防機関銃(普通機関銃2~4門で構成される)に対して多大な効果があり、外壁も同時に破壊した。今後我が兵は危険が無く塹壕に入り、砲台の傾斜面より射撃する敵の小銃も殆ど効果がなくなるであろう。

攻路作業 9月22日~10月29日

左翼隊は依然東鶏冠山(ひがしけいかんざん)砲台及びその北砲台に向かって、中央隊は9月25日より二龍山方面に向かって、攻路を進む(トンネルを掘る)事となった。そして軍は右翼隊の203高地に対する強襲的攻撃を中止し、正攻法によって徐々に攻撃する事とされた。

戦時財政方針

私は戦時財政の方針として最初より租税主義を主張しているが、同業者の中に2,3の反対説もある。進歩党総裁大隈伯もある意味では反対論者の仲間である。

租税は如何なる種類のものでも国民に苦痛を与え、同時にそれだけ国民の経済に不利益をきたす。従って租税のダークサイドのみを挙げて論ずれば、如何なる租税でも悪税でないものはない。されば租税の可否を論じる場合には、先ず財政上必要な程度を推察して、そして比較的弊害の少ないものを良税として、これを忍ぶのを通例とする。私は軍事費の三分の一を租税で取る事を主張する。