明治37年11月14日(月曜日)

日佛交渉の現状 露国の同盟国として、また中立国としての義務の両方を守る

旅順方面の帰客談 敵が我に向かって発射した1砲弾はかって我より発射した砲弾

スエズとバルチック艦隊 軍艦が戦闘行為をなさない以上何時でも同運河を通航する自由

日佛交渉の現状 13日上海経由ロンドン ルーター社発

佛国の新聞タンの報道によれば、「日本の公使本野氏は「中立を守る」件について外相デルカツセ氏を訪問し、両国の解釈の違い間もなく解決する」と信じられる理由がある。

佛国はこれまで露国の同盟国として、また中立国としての義務の両方を守り、日本と佛国がこの微妙な立場を誠実に守る事を了解した。

旅順方面の帰客談 13日門司特派員発

攻囲軍方面より帰った人の話によると、最近の戦闘で敵が我に向かって発射した1砲弾はかって我より発射した砲弾で現にその破片の一部我が製造所の名が明記されていた。

解説:日本本土の海岸要塞から持ってきた28サンチ榴弾砲は、旧式大砲に旧式弾薬であったため不発弾がかなり多かった。炸裂したロシア軍の砲弾の断片にくっきり「大阪」の2文字が読めたことがあった。

スエズとバルチック艦隊

9日ベルリン発電報によればバルチック艦隊はスエズ運河会社との間に満足な条約を結んだ。この件について今日まで何も情報が無いが各国軍艦が戦闘行為をなさない以上何時でも同運河を通航する自由を持っている事はエジプト政府も認めている。