明治37年11月3日(木曜日)

英国戦闘準備:ジブラルタルに集合した全英国艦隊は戦闘準備を整えた

活動中の英艦隊勢力:英国艦隊の合計は、戦艦28隻、巡洋艦23隻の大勢力である

沙河線の対峙:26日以来各所で小さい戦闘はあるが大規模な戦闘はない

英国戦闘準備 31日ロンドン ルータース社至急報

ジブラルタルに集合した全英国艦隊は戦闘準備を整えた。(これに関しての詳細は不明であるが事が極めて重大であるので報道する。ハル漁船攻撃事件に関しては英露間には既に一応の協定を結んでいるが東航を継続しようとしているバルチック艦隊が協定の定める事項を守っていない疑いがあり、戦闘準備を必要としたのではないかと思われる。)

活動中の英艦隊勢力

出発前までにジブラルタルに集合していた英国艦隊は、本国艦隊、海峡艦隊、地中海艦隊の3艦隊であるがその艦艇の合計は、戦艦28隻、巡洋艦23隻で、この他に40隻の駆逐艦と水雷艇を伴っている大勢力である。

解説:この当時イギリス海軍は世界の海を支配しており、この他の艦隊の戦艦を加えると戦艦55隻という大勢力であった。その詳細は6月28日の新聞に書かれている。

沙河線の対峙 1日営口特派員発電

26日以来各所で小さい戦闘はあるが大規模な戦闘はない。敵は援軍の増加につれ再び逆襲を試みようとする形勢も見られるが両軍の主力は依然として沙河付近に対峙している。

解説:遼陽の会戦に引き続き沙河の会戦を行ったため、日本軍は、人員、物資を消耗し、当分攻撃をしかけることができなくなった。ロシア側もうかつに手出しできぬことを知り、こうして戦線は、にらみ合いの状態にはいることになる。これがいわゆる「沙河の冬営」で以後100日余りも対陣が続くことになった。