明治37年10月29日(土曜日)

英露間事態ますます重大 艦隊は英国漁船中に日本水雷艇がいるのを見たと主張

発狂艦隊事件別報 英国は今回の暴行を行った将校を処罰するよう要求した

英露間事態ますます重大 27日ロンドン特約通信員発

露国政府は未だ何らの回答を為さず回答期限は今夜限りである。

英国政府は明日正午内閣閣僚会議を開くことに決定した。露国政府はバルチック艦隊司令長官ロゼストウインスキー提督の報告が到着したがその報告中に艦隊は明確に英国漁船中に2隻の日本水雷艇がいるのを見た為その敵船の舷側に発砲したと主張している。露国政府はそのため英国政府の要求に従ってその責任士官を罰し且つ将来の保障を与えることを拒絶しこのため英露の関係は重大となっている。

発狂艦隊事件別報 28日ロンドン ルーター社発電

バルチック艦隊暴行事件に関して露人の公言する所によると露艦はハル沖に於いて日本の水雷艇を見たと信じこれを砲撃したもので初めよりこれを漁船とは気がつかなかったという。この事件に関する同艦隊司令長官の報告は未だロンドンに通報されず英国は今回の暴行を行った将校を処罰するよう要求したが露国は未だこれに同意していない。