明治37年10月11日(火曜日)

露帝の艦隊告別 露国第2艦隊を検閲し且つ告別の目的で「リバウア」に向かい出発

独、米の禁制品供給 バルチック艦隊に石炭を供給する為42隻の汽船を雇入れた

韓国勧農会社 仁川在住の邦人有志が「韓国勧農会(かんこくかんのうかい)」を設立

露帝の艦隊告別

露京(ろきょう:ロシアの首都)発新聞電報によれば、露帝は露国第2艦隊を検閲し且つ極東に向かって出航するに先立ち告別の目的で10月8日正午幾多の大公を伴って「リバウア」に向かい出発されたという。

独、米の禁制品供給 10日ロンドン ルーター社発電

ラスパルマス港に停泊しているドイツ石炭船の船長の話によると、ハンブルグ、アメリカン汽船会社はバルチック艦隊に石炭を供給する為42隻の汽船を雇入れた。その内12隻がラスパルマス港に来る予定である。

解説:独逸皇帝ウイルヘルム二世は、バルチック艦隊の回航を支援するため、ハンブルグ、アメリカン汽船会社に60隻(この新聞では42隻とあるが)の石炭船を用意し、順次寄港地に先回りさせていた。

韓国勧農会社

韓国の仁川在住の邦人有志が設立した「韓国勧農会(かんこくかんのうかい)」は会員

54名、出資額9千65円で、本日までに買収した土地は、水田72町3反(1反あたり平均9円80銭で購入、約72ha)、畑9町5反8畝(1反平均3円、9.5ha)、未開墾地110町(1反平均1円40銭)に達している。本年より水田の収穫があり、1反あたり1石は確かで、小作料を5斗として5斗の実収がある。1石8円とすれば1反あたり4円の利益が上げられる。

将来は韓国勧農株式会社に改め資本金を50万円に増やす予定である。

解説:昔の単位を現在に直すと10町(100反)=約1haである。小作とは土地を借りて農業を行い、今回は収穫の半分を自分の取り分としている。