明治37年10月5日(水曜日)

物議について 遼陽においては絶対に略奪は行われた事は無い

昨今の旅順の敵兵数 旅順にある敵の兵力は到底1万には達していない

日本は果たして弱小国家であるか 日本は武力の点においても我が英国に勝っている

物議について 3日ロンドン特約通信員発電

ロンドンタイムス東京通信員は、日本に関する各種の問題を論じているが、その中で遼陽においては絶対に略奪は行われた事は無く、英国宣教師に対する襲撃は暗闇の為人違いをした結果であり、この宣教師は日本軍の軍紀が厳正なことを賞賛していると述べている。

昨今の旅順の敵兵数 4日門司特派員発電

旅順方面より帰ってきた某氏の情報によれば、旅順にある敵の兵力は第1回攻撃当時、1万45000名であったようであるが今は到底1万には達していないと考えられる。

日本は果たして弱小国家であるか 820日英スペクテートル社発

欧州大陸諸国、特に露国は、日本は弱小国家であり、その国民が如何に勇敢であっても遠からず国力が枯渇し、自ら崩壊すると確信しているようである。しかし日本の面積を清国や露国と比較すれば小さいが世界の一大強国である英国と比較すれば、台湾をのぞき、面積は26千平方マイルで英国本土より広い。そして日本の人口は、44百万で英国より3百万人、佛より6百万人多くて、殆どオーストリーハンガリーと同じである。

日本は武力の点においても我が英国に勝っている。英国艦隊は恐らく日本艦隊を壊滅させる事は出来ないであろうが日本艦隊は露国艦隊を壊滅させた。私は決して国力枯渇説を信じない。

解説:本紙813日旅順海戦詳報、8月15日ウラジオ艦隊撃沈で報道されている様にこれら海戦でロシアの太平洋艦隊は壊滅している。