明治37年9月30日(金曜日)

英チベット条約と露国 駐英露国大使は極めて友好的な通告を英国にしたようである。

第2敵帥の評判 これはクロパトキン将軍をないがしろにするもの

怪しき独船 ドイツ汽船がテチリフ(カナリア諸島)に於いて待機中である。

英チベット条約と露国 </b>29日ロンドン ルーター社発

セントピータースブルグ駐在のルーター社通信員の情報によれば、英チベット条約草案に対して露国政府が意義を申入れたとの説があるが、これに関して逆に駐英露国大使は極めて友好的な通告を英国にしたようである。

解説:本紙9月28日も同様な記事を伝えている。

第2敵帥の評判 

グリツベンベルグ将軍が第2満州軍司令官に任命された件に関して、オーストリアの諸新聞は一般的にこの新軍制にたいして面白くない批評を加えて、これはクロパトキン将軍をないがしろにするものであり、このため指揮の統一を保つことは非常に困難となるに違いない述べ、ある新聞はこれをもってクロパトキン将軍の反対派が勢力を得た結果と考えている。

怪しき独船 29日ロンドン ルーター社発電

石炭を満載した3隻のドイツ汽船がテチリフ(カナリア諸島)に於いて待機中である。

解説:カナリア諸島はアフリカ北西部の西方海上にある島で現在はヨーロッパのハワイといわれている。http://homepage1.nifty.com/ptolemy/nations/africa/canary.htm

このドイツ汽船はバルチック艦隊に対する石炭供給のため待機中と思われている。