明治37年9月6日(火曜日)

敵帥の退却報告 露軍は後衛の保持していた陣地まで引き揚げた

本年の豊作 特に米については5千万石の収穫が予想されている

日韓協約 去る22日、日韓両国政府代表者は次の協定に調印した

敵帥の退却報告

露都発ルーター電によればクロパトキン将軍より93日付で次の報告があったと言われている。

昨夜(2日夜)敵は我が陣地を攻撃し、その大部分を奪取した。同陣地を保持していた露軍は後衛の保持していた陣地まで引き揚げた。

西シベリア第1軍団は最近5日間で多大の損害を蒙り、さらに優勢な敵のためにその側面を衝かれる恐れがあるため同夜、若干キロメートル西方へ退却した。

形勢がこの様であるので本職は我が軍に対し遼陽を撤去して北方へ退去せよと命令した。

本年の豊作

我が国は目下世界の最強国を相手にして連戦連勝しているが、内地の経済界においても非常に幸運が続いている。我が国は未だ尚農業国であり、農作の出来不出来が経済界に大いに関係があるが、昨年以来農産物は何れの種類も豊作で、特に米については昨年、近来稀に見る豊作であったが今年はそれ以上の5千万石の収穫が予想されている。

日韓協約

去る22日、日韓両国政府代表者は次の協定に調印した。

1 韓国政府は日本政府の推薦する日本人1名を財政顧問として招聘し財務に関する事項は全てその意見を伺い施工すること。

2 韓国政府は日本政府の推薦する外国人1名を外交顧問として招聘し外交に関する用務は全てその意見を伺い施工すること。

3 韓国政府は外国との条約締結はその他重要な外交案件、即ち外国人に対する特権の譲渡や契約等の処理に関しては予め日本政府と協議すること

解説:本紙の過去の記事を見るとおり、韓国朝廷に対して各種要求を突きつけているが、本紙8月31日の記事にある「対韓意見」のように人心掌握をもっと考えるべきとする意見もあった