明治37年7月7日(木曜日)

対韓照会中の重要件 韓廷の処理が緩慢であるため厳重に督促したようである。

露国砲兵の弱点 日本は砲を巧みに操作する点に於いて到底露人が真似する事ができない

クロパトキン大将の軍略 去る6月18日以来この大軍は急速に大石橋を通過中である

浮流機雷と列国会議 無闇に浮流機雷を使用する事は国際法上の重要な問題である

バルチック艦隊 来る8月に極東に向け出発できるであろうとの希望的観測がある

対韓照会中の重要件 五日京城特派員発

かねて我が公使が韓廷に照会中である京義間道路を修繕する件、仁川港に気象台設置の敷地の要求及び西北鉄道を開始すべきこと等につき韓廷の処理が緩慢であるため我が代理公使は今回、厳重に督促したようである。

露国砲兵の弱点 5日ロンドン特約通信員発電

露人は極東の戦地に発送する為に、黒海やバルト海の各要塞の重砲を取り外し中であり、日本は砲の数量に於いても品質に於いても露国に勝っているのみならずこれを巧みに操作する点に於いては到底露人が真似する事ができないことであると認められる。

クロパトキン大将の軍略

北京よりの報道によれば、クロパトキン大将は愈々攻勢を取ることに決定したようで、将軍は遼陽を守るための3個大隊を残して、東部シベリア軍5個師団、砲60門、騎兵大部分を率いて南下するようである。去る6月18日以来この大軍は急速に大石橋を通過中であり、また同将軍は既に同地に達していると言われている。

浮流機雷と列国会議 63日ニュヨーク イブニングポスト所載

日露両国が無闇に浮流機雷を使用する事は国際法上の重要な問題であり、英国の諸新聞はこれに対して、それぞれ穏当な評論を加へている。これらの意見は、皆公海に於ける中立国の商業を危険から守る意図から発言されたものである。彼等の論点は交戦国双方が各自の港湾又はその付近於いてこそ機雷を沈設する権限を有することである。

バルチック艦隊 六日ベルリン特約通信員発

ピータースブルグに於いては、バルチック艦隊は来る8月に極東に向け出発できるであろうとの希望的観測がある。