明治37年6月23日(木曜日)

敵師不和 クロパトキンは露帝に長い電報を発して、全てを委任される事が必要不可欠

星野少佐の帰西 星野少佐は一昨日天皇陛下に拝謁して、佐渡丸が遭難した状況を奏上

敵師不和

アレキシエフとクロパトキンとの関係が円満でないとは既に報道されているとおりであるが、511日のパリー新聞によると、クロパトキンは露帝に長い電報を発して、アレキシエフがしばしば彼の計画と正反対の案を立てて、これを彼に強要し、またこの様な有様では私は到底責任を持ってこの戦いに臨むことができないので全てを委任される事が必要不可欠であると述べた。

星野少佐の帰西

星野少佐は一昨日天皇陛下に拝謁して、佐渡丸が遭難した状況を奏上して、優渥な天恩に感激した。同少佐は昨日午前九時三十分新橋発の汽車で、西に向かった。星野少佐が同僚に分ける為めに持ち込んだ恩賜の品々の容積が非常に大きかったので、丁度乗り合わせた外国夫人数名が、この様なものをを車内に持ち込んで運ぶのは鉄道規則に反して、同乗者に迷惑であるとの素振りを見せたので旅客掛長は婦人に対し同少佐と携行品との説明をし、しばらくの間窮屈であるが我慢するようお願いしたところご婦人方は大いに驚いて、この様な名誉ある将校と同乗するのはこの上ない幸せであると少佐に握手を求めて、遭難者に対して心からの同情を表した。

618佐渡丸遭難始末に星野少佐の記事がある。