明治37年6月5日(日曜日)

印度新聞の日露戦争観(モンガル帝国復興を目指すカルカツタ府発行の新聞社説)

最後の旅順艦隊3日ロンドン特約通信員発)

愛国的幻想(同上)

印度新聞の日露戦争観(モンガル帝国復興を目指すカルカツタ府発行の新聞社説)

 アジアに於いて完全に独立を維持している国は、僅かに日本とアフガニスタンの二国のみである。他の独立国は、単に欧州諸国が分割するために相応しい時機を待つている間の命に過ぎない。しかしさらにアジア全体を深く観察してみると興隆の息吹を感じることもできる。これは「黄人患」という言葉がしばしば繰返される所以である。

今や日本はロシアと対立する英国と結び、待ちに待った機会をとらえて奮起した。しかしインド人は最初の内は危ぶんでいた。ところがその後の経過を見ると日本は賢明な判断と精到な準備をしていたことが解り、反対にロシアは世界に対して其の弱点を暴露し始めている。

アジアはヨーロッパのくびきから脱出したいと渇望しているが、日本はアジアとヨーロッパとは到底両立し難ことを示し、其の勢力を一掃する為に決起した。我がインド人は何れもこの年少なる姉妹国が首尾よくその目的を貫徹することを祈っている。

最後の旅順艦隊3日ロンドン特約通信員発)

 旅順の艦隊司令長官に対して発令された最後の命令は「いよいよ最後の場合となれば同艦隊は公海に出撃して東郷艦隊と決戦せよ」であると露国海軍の枢要部内に於いては信ぜられている。

愛国的幻想(同上)

 倫敦タイムスの軍事専門家は、露国バルチック艦隊が東航して其の太平洋艦隊に合同すべしと言われていることは愛国的幻想に過ぎないと否定している。