韓国情勢 明治44年

明治44年1月

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総督帰城 30日京城特派員発

寺内総督は30日午後7時、帰任した。

解説:寺内総督は、28日会議終了後に出発し、朝鮮の北端にある新義州に到着し、列車泊、翌29日新義州を視察の後、平壌に移動し、30日帰任すると言う日程を強行している。

朝鮮会社令 同上

30日、寺内総督は、勅裁を経て、官報号外を以って会社令及びその施行規則を公布した。本章は全文24条である。11日より施行される。これに依って朝鮮に設立される会社及び母国に本社を有し、朝鮮に支店等を設立する者は、全て総督の許可を要する事になった。

 

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寺内総督の訓示 31日平壌特派員発

寺内総督は、29日午後、新義州より当地着した。午後5時より主な官民を引見した後、一同を集め、道庁の裁判所、監獄等の事務について訓示を与え、更に外国宣教師等を別室に集めて懇談した。終わって質素な立食の饗応を行い、総督の発声で天皇陛下万歳を三唱し解散した。総督は一泊の後、30日朝7時、鎮南浦に赴き、視察を遂げ、午後1時再び当駅を通過し帰京した。(一部抜粋)

新年の景気 31日京城特派員発

朝鮮人側は、尚陰暦による者が多いので、平日と変わらないが、豊作と下賜金とに依り、一般に好景気で平穏である。日本人側は、取引盛んである。市中禁輸は尚一般に窮迫を告げ、銀行方面は前月に比し寧ろ緩慢である。 

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朝鮮の新年 1日京城特派員発

京城:雪が降り、寒気が強い。昌徳宮に於いては午前7時より、総督官邸にては午前10時より、それぞれ遙拝式を挙げ、午前10時、李王は総督官邸に赴き、御真影を拝し奉られた。

平壌:午前10時より、道庁及び各学校に遙拝式があり、正午より官民名刺交換会があった。夜来の風雪が止まず隷下10

鎮海湾:重砲兵大隊は午前8時、軍港では9時より拝賀式を挙げた。日鮮人の賀客は、織るがごとくで市況は活気があった。

解説:昌徳宮とは、李王の宮殿である。

総督の第2回視察 同上

総督は4日頃、更に他の方面の視察に向かう予定であり、その目的地は秘密である.

1月6日

寺内総督告示 5日京城特派員発

寺内総督は、5日午前11時より山縣政務長官、各部長官以下文武官百余名を総統官邸に招集して、告示を行い、正午新年宴会を開いた。 

1月7日

朝鮮内務談(門司) 内国電報6日発

宇佐美朝鮮総督府内務部長官の談に曰く

現在各道長官は常に管内を巡視して、行政の精神を中心として訓示しており、郡守等も又これを人民に諭す様に努めている。その結果、村民の郡守を見る目が変わり、以前の様に、苛斂誅求の官吏ではない事を知る様になった。故に行政及び収税の成績とも次第に良好に向かいつつある。その為今後しばらくすれば、殖産勧業の実績も徐々に上がると思われる。今や両班達も実勢実益を重視する傾向にある。(一部抜粋)

解説:苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)とは税金や借金などを容赦なく厳しく取り立てることであるが、李王朝の問題点は、額に汗をかかない両班の存在と悪代官の様な郡守の存在であった。郡守の下に江戸時代の目明しの様な下級官吏がおり、お金を持っている農民が居ると嗅ぎ付け、奪う事が日常的に行われていた。内政改革の結果、その様な郡守が居なくなりつつある様である。 

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寺内総督訓諭 7日仁川特派員発

寺内総督一行は、7日午前1130分、港湾及び市中の視察を行い、府庁に於いて午餐の後、午後130分京城に帰任した。なお総督は主要な官民及び学校教師を引見し、次の意味の訓諭を行った。

  諸君は、公共の心を以って私利を求めることなく、又一時の利益を得ようとする様な事なく、着実に仁川及び朝鮮の発達に尽くされんことを望む。

  児童教育は、華美に流れず、実務的教育をする必要があるが、特に朝鮮児童の教育は、空理空論を避け、成るべく実利実益を基礎として教育する必要がある。

(一部抜粋)

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平壌地方の砂金 8日平壌特派員発

当地勧業銀行支店に於いて、昨年中に買い入れた砂金の額は、475万貫でこの価額は1816297円であり、前年の倍額である。

民団議員の選挙 同上

来る31日と決定した。有権者数は778

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水道管営説 9日京城特派員発

当地の英国水道会社の手より渋沢男爵を通じて、水道工事を2百万円で買い上げ、官営とするとの説がある。

解説:渋沢栄一は、明治33年男爵となっている。190970才となり、実業界からの引退を宣言し、第1銀行と東京貯蓄銀行を除く、61の役員を止めている。

古刹保存法 同上

総督は、朝鮮に於ける古刹保存法を設けようとしている。

解説:李王朝の身分制度は、両班、中人、常人、賤人となっており、僧侶は賤人の階級であり、仏教は没落していた。 

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朝鮮会社令発表 内国電報10日発

朝鮮会社令が発表され、産業界を驚愕させた全文が10日の官報に掲載された。その重要は項目を列挙すれば、会社の設立及び朝鮮に支店を設置するものは、全て総督府の許可を要する事とし、更に総督府は会社の禁止、停止若しくは解散に関する絶対、無限の権力を有する事とした。そして制裁は猛烈なもので、5年の懲役、5千円の罰金を課す事とした。民間実業家及び政治家の非難は固より、政府部内に於いても攻撃の声が少なくない。(一部抜粋)

解説:総統の朝鮮を守ろうとする強い決意の表れと思われる。

朝鮮海関工事 同上

政府は、朝鮮に於ける貿易の増進に伴い、各開港場の水陸連絡設備の完成を期す為に、総経費8,271,829円を計上した。先ず来年度、902,845円を釜山に、533,394円を仁川に、325,000円を鎮南浦に62,960円を平壌の各税関工事に支出する事を決定した。

 

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会計事務整頓 11日京城特派員発

併合後、総督府は、従来、各部で分掌していた会計事務を、全て会計局に集中させた結果、一時的には事務の渋滞を来したが、最近漸く整理がついた。且、先日来、開催していた各道の会計主任会議に依って、益々中央と地方との事情が疎通し、好結果を得て終了し、山縣総監は一同に職務上事務の敏捷を守るべき旨を訓示した。

恩賜公債交付 同上

貴族、両班に下付された恩賜公債證書は、いよいよ12日を以って全部交付された。

李王殿下上京期 同上

李王殿下は、いよいよ3月中旬に、内地観光の途に就く予定であり、李完用、趙重應氏等が随行することになっている。

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水道鉄管敷設 12日清津特派員発

羅北川の上流、約3里の地点から水道鉄管を敷設し、羅南の兵営に給水し、残余は市民の使用に供する為に、本年4月頃起工する予定である。

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朝鮮官制改正の議 内国電報13日発

▽総務長官の名称

朝鮮総督府の官制中に総務長官と言う名称がある。各部長の上位にあるような嫌いがあり、つり合い上、不都合なので、秘書官である実質に適応する名称に変更すべきとの議があると聞く

1月14

寺内総督の治績 14日京城特派員発

総督の施政方針の訓示には、至る所に、唯実利実益を図り、空理空論を排すべしと言うに留まり、如何に実利実益を図るべきかに就いては、未だ明瞭な説明が与えられていない。現在は、先日御用始めの訓示にあった様に総督部内の調和を図るに忙しそうである。(一部抜粋)

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林政未だ定まらず 14日京城特派員発

統監府に於いて、20年計画の造林案を決定したかの様に伝えられているが、事実ではない。朝鮮の林野は調査のみで10年を要し、先ず全国の林野の所有者を調査、確定し、その後同じく官有林野の内、保存すべきものとそうでないものとを区別し、その後初めて植え付けに適する樹木を調査し、配置しなければならない。(一部抜粋)

鉱業不許可 同上

従来、内地人の鉱業出願者は唯、鉱業権のみを取って、実際の事業に着手せず、確実な企業家及び朝鮮人の企業家の妨害となっている。その為、総督府に於いては、当分、全ての許可を与えない方針であり、出願は総務部に行詰まっている。農商工部から上申中の鉱業権の取消し及び不許可の分のみは速やかに解決し始めている。

寺内総督着発 15日釜山特派員発

寺内総督が15日午後5時来着、府庁に入り文武官及び各団体の主なものに接見した。警戒が非常に厳重であった。6時半より宴会を催し、同夜弘済丸にて下関に向け出発した。

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漢城銀行一躍増資 16日京城特派員発

朝鮮人の株主のみの漢城銀行は、15日の総会にて、従来30万円であった資本金を一躍、3百萬円に増資する事を決議し、16日の総督府官報号外を以って、同銀行に関する総督府令を発表した。

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ペスト警戒 17日平壌特派員発

16日草河口発鶏冠山着の列車の中で、支那人1名が疑似ペストに罹り死亡した為、同駅にて検疫を開始した。鴨緑江沿岸及び黄海道沿いの海岸の様に支那人及びジャンクの出入が激しい地に於いては、この際特に防疫に努めるべき様厳達した。(一部抜粋)

解説:鶏冠山は、旅順要塞の一部であり、現在も東鶏冠山に要塞壁の一部が残っている。

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ペスト予防 18日京城特派員発

ペスト予防のために、朝鮮に来る支那人は全て健康診断を行い、不健康者は一切上陸を拒否し、健康者も3日間、一定の場所に収容して、後入国させるよう総督府より通知した。又外国人、日本人も同様にて当局は、新義州に収容所に充てる家屋を買い上げ、準備に多忙を極めている。

実業学校長会議 同上

18日より実業学校長会議を開き、総督の諮問案に付、会議した。

平壌の電灯会社 17日平壌特派員発

当地の電灯会社は、その筋の認可をへて、宮川五郎三郎氏が創立委員長となり、事務所を設け、創立に着手した。

解説:宮川五郎三郎氏なる人物は実業家の様であり、小林よしのりの「大東亜論総選挙」の中に遠山満、板垣退助等の名が出てくるが、宮川五郎三郎の名もあった。

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隔離所建設準備 19日仁川特派員発

満州のペストが猖獗を加えている為に、総督府は新義州に隔離所を設ける予定であるが、更に仁川にも隔離所を設ける予定である。満州を経過した船客、荷物を収容し、3日乃至5日を経て、異常がない事を認めない限り、一切市中に入ることを許さない。その為に、現在隔離所を建設する土地を選定中である。

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渋沢男の憤慨(発起人を取消す) 19日京城特派員発

渋沢男爵は、今回発表された会社令の不当な事に憤慨し、前に浅野氏と共に設立に賛成を表した朝鮮製麻会社の在京城発起人の許へ賛成を取消しに来たようである。

法律学校指定 同上

先に政令第7号で帝国大学専門学校又は総督の指定した学校を卒業した朝鮮人は、文官高等官試験委員の銓衡をへて、特にこれを朝鮮総督府判事又は検事に任用する事ができると規定したが、19日総督府告示を以って、次の学校を指定した。

私立早稲田大学、慶応大学、関西、京都法政、明治、中央、法政諸大学

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会社令弁明 20日京城特派員発

20日、総督府より会社令に対する弁明書が出された。その要旨は、寺内総督の本旨は朝鮮に健全な事業の経営を奨励する事であり、確実な会社の設立は固より歓迎する所である。しかるに今後、年々朝鮮人の手に入る恩賜公債利子150万円を見込んで、且朝鮮人の無知に乗じ、内地人が詐欺的甘言を弄し、無暗に会社を設立しようとするのは明らかである。総督はこれを傍観するには忍びず、今回の訓令を発布した所以である。

解説:この会社令に対し、昨日の記事で渋沢男爵は怒って、会社設立の発起人になる事を取消している。

1月23日

検疫規則発布 22日京城特派員発

21日、総督府政令第1号を以って、開港検疫に関する規定が発表された。その内容は、ペスト流行地よりの船舶は、必要により停船を命じ、消毒を施し、10日を越えない期間にて、船客、乗組員を停留する事、又物品の種類を限り輸入を禁止する事等5ヶ条であり、これを拒むものは5百円以下の罰金に処せられる筈である。(一部抜粋)防疫励行 同上

総督府は、取敢えず、ペスト予防費5万円を支出する事を決定した。若し安東県に襲来したならば、大犠牲を払う覚悟で、平壌、新義州間の汽車の運転を中止するという非常手段を採る予定である。現在新義州には、検疫留置中の西洋人両3名おり、盛んに苦情を申し立てている由であるが、この際寸毫の仮借なく規則を励行する様である。

 

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防疫委員部設置 23日京城特派員発

満州ペスト予防の為、総督府に於いて防疫委員部を置き、又明石警務総長は、自ら予防事務督励の為、23日新義州に出張する。同所に新たに憲兵20名を増加した。 

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東拓移民実行 内国電報 25日発

東拓では、以前から土地の整理に着手し、170万9千筆の整理を遂げたので、いよいよ移民の募集を始め、今回の募集に対し、総計1,159戸の希望申込を得た。依ってその内より比較的適当と思われる、団体申込に係る23戸と単独申込に係る240戸、総人員1,159名に承諾を与えた。既にそれぞれの移住地を整えて、移住者が来るのを待っているが、本月以後3月中旬には全部移住させる予定である。24日東上した林東拓理事が語った。 

1月28日

賊徒包囲 26日京城特派員発

黄海道の賊徒を、同道の西端に突出する半島にある九月山に追い込み、2個連隊を以って包囲している。巨魁は、最早、袋の鼠同様の窮地に陥っているが、巧みに山頂に隠れ、未だ逮捕に至っていない。昨年11月より現在までに、逮捕又は罰した賊徒は82名、我が守備隊の死傷34名に及んでいる。

ペスト予防 27日仁川特派員発

満州のペストが益々、蔓延している為、満州から来た船舶及び一切の支那ジャンクに対し停船を命じ、荷客を隔離所に収容して検疫を行いつつある。その外、26日以降、支那苦力の入国を完全に禁止した。尚税関では防疫事務を拡張し、4万円の予算で

(1)新たに数百名を容れる隔離所を設置中で、来月3日竣工

(2)流行地域より入港する船舶に対し、鼠取りを行う為、殺鼠剤の注文をし

(3)防疫事務員30名、医員3名の増加を決めた。 

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満州境の防疫 28日京城特派員発

27日、新義州より帰来した明石警務総長は、鴨緑江の龍厳浦より上流ハントウに至る哨戒線を張り、8百名の朝鮮人補助員を使役して、日夜厳重な監視をし、一人たりとも警戒線を横断させず、朝鮮に入り込む者は、全て新義州の1カ所に於いて、検疫と5日間の留置受けさせることとし、間島方面にも、緩急に応じて、豆満江沿岸に於いて、同様な手段を採る計画で,如何なる犠牲を払ってもこの方面からは決して伝搬させない確信があると言明した。

満州食糧品禁止 同上

度支部は、各税関長にペスト予防訓令を廃し、満州より来る大小豆、玉ねぎ、その他食糧品の輸入を禁止すべき旨訓令した。

碧蹄関保存会 同上

文禄年間の記念物である京畿道高陽郡の碧蹄関が非常に頽廃しているので、同郡守が発起人となり、保存会を設立した。

解説:碧蹄関の戦いとは、2万の明軍を2万の小早川隆景が破った戦いで文禄2年(1593年)に起こった。 

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玄界灘の風浪 29日釜山特派員発

関釜間の波浪が高く、壱岐対馬からの船は当港に停泊しているが、梅が丸は定時に来着した。30日は、下関からの船は1隻も来港しないと思われる。

民団議員選挙 同上

当地の民団議員選挙の運動は、非常に激烈である。 

解説:民団とは、どうもその地域に居住する日本人で議会の様なものを作り、政府への陳情や住民の生活向上を図っていた様である。

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朝鮮森林官営理由 内国電報1

1日の朝鮮森林特別会計委員会に於いて、渡辺修氏は、絶対官営主義を採る理由を質問し、児玉政府委員は、国境付近の事業であり、政治上、複雑な関係を生じる虞があり、当分間、民間に移す時期なく、将来、ますます官営の必要を感じる次第である。

李王家職員任命 

李王家の職制が1日より施行に付き、次の如く長官以下職員の任命があった。

1等 閔 丙?        任李王職長官 (1等 1級俸)

検事 従4位勲3等 小宮三保松  任李王職次官(同    同)年俸2千円加賜

2等 高 義敬        任李王職次官(2等  2等級)

以下略

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総督府の弁明(鉱業権不許可主義) 1日京城特派員発

総督府では、鉱業権不許可主義であると伝えられている事に対し、弁明書を発表した。これは、旧韓国政府から事務引継ぎの為に一時的に中止したもので、今や日本人64、朝鮮人53、外国人1、合計118件の出願に対し、許可の決定をした。なお農商工部の調査した最近の鉱区及び経営者数は、全国で739件、2億4千萬坪に及ぶ。

朝鮮に於ける新事業 

朝鮮総督府予算の主要な施策は

朝鮮人憲兵4,321人を養成する目的で憲兵養成費5万円を計上に、

臨時土地調査費175万円は昨年に引き続き、第2期の調査を行う予定で、主として土地の地位等を定めるにある。

教育費に於いては、内地人の設立した学校補助費として41万円を支出、

小農資金の融通を図る目的で地方金融組合を設立させ、その補助費として52万円を支出する予定で、

又朝鮮の開発は、道路、港湾の修築が急務であるので1千万円の公債を募集し、5箇年計画を以って、幅4間及び3間の道路で、総延長587里を修築する予定で、来年度年間継続額2百万円を要求した。

その海関工事費202万円は、釜山、仁川、鎮南浦、平壌等の海陸設備を修築する方針である。

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豆満江の防疫 2日京城特派員発

明石警務総長は、間島を通じて吉林方面よりペスト病が侵入する恐れがあるので、豆満江沿岸にも、鴨緑江と同様に厳重な防疫手段を執るよう命令した。

朝鮮会社令の影響 3日仁川特派員発

朝鮮会社令が発布された結果、とかく煩雑な手続きを必要とする様になったので、各地にある私設会社で、社名を排し、組合組織に変更する者があるそうであるが、仁川木材会社も組織を変更し、組合組織とし、仁川木材商会と改称した。

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朝鮮航路停止 

山縣朝鮮政務総監は、満州をベスト流行地と認め、満州を出発又は経過して朝鮮の各港に来る船舶は、各税関に於いて検疫の上、10日間の停船をしなければ、全ての貨物の陸揚げを厳禁する事は無論、ボロ、古綿、皮革、古着等の外大豆、豆粕、雑穀と雖も十分な消毒を行わなければ、一切輸入を禁止する事なり、その旨を関東都督府に公達したので、郵船会社、商船会社等の経営する朝鮮回り航路は、解禁があるまで、一時航行を停止する事となった。

26

軽便鉄道出願 4日釜山特派員発

桂二郎氏その他の出願に係る木浦、釜山間の軽便私設鉄道は、昆陽に発電所を設けて、電気にて運転、経営する予定で、願書を慶尚南道庁に提出した。

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朝鮮事業公債 内国電報6日発

昨日午前10時開会、荒井朝鮮度支部長官の説明によれば、新たに発行予定の朝鮮事業公債5,500万円の内

1,000万円を道路費

3,750万円を太田と木浦間及び元山京城間の鉄道敷設費に当て

120万円を漢口の鉄道複線工事に用い

残額約800萬円は、築港費として釜山に380万円、仁川に350万円、鎮南浦に80万円を割りあて、なお12万円を以って大同江の浚渫工事に充当する(一部抜粋)

29

穀物輸入税廃止運動 8日仁川特派員発

来る7月より施行される穀物輸入関税定率法の撤廃運動の為、仁川会議所連合会より、委員2名が上京中である。尚各道朝鮮農民1万余名が連署した請願書を提出し、更に各地日本農事経営者等も連署して同様の請願書を提出すべく運動中である。

210

ペスト朝鮮に入る(京義線南川駅付近) 6日京城特派員発

7日、義州にペストの疑いがある患者が発生したが、検査の結果、胸膜炎と判明し、漸く安堵した矢先、8日朝2時、黄海道南川守備隊(南川駅は京城の北僅かに40マイル)より明石警務総長に向け、南川の南部およそ1里の碧岩と称する一村に急性熱病に倒れた朝鮮人4名、患者6名を発見し、容態はペストと判断される旨急電があった。明石警務総長は8日朝、直ちに宮尾1等軍医、福田警部、憲兵30名と共に発生地に急行、同時に南川駅より他に貨物の運搬を禁止し、発生の現場に厳重な隔離、消毒を施すのは無論、南川駅に検疫を施す旨命令を発した。

釜山港改良 9日釜山特派員発

政府は、今回3百万円を支出し、登港の係船桟橋及び暗礁の撤去工事に直種する計画である。

212

昌徳宗の衛生講話 10日京城特派員発

朝鮮人に衛生思想を普及させる手始めとして、李王が先ずその範を示す事となり、総督府嘱託山根正二次氏及び森安博士は、10日昌徳宗に於いて、李王以下各王族、貴族等を集めて、ペスト予防に関する講話を行った。

李王の御礼使 10日京城特派員発

李王は、今回王世子に対し、聖上陛下の思召しに依り鳥居坂御用邸を賜り、その他優渥な御沙汰を拝する事が度々であるので、このお礼として高事務官を特派した。同事務官は、家職変更について総督と打合せる用務も帯びている。

216

賊魁捕はる 14日元山特派員発

3年来、京畿道、江原道、咸鏡道、平安道の4道を荒らし、我が討伐隊とも数回交戦した、元親衛隊の軍曹であった京城生まれの賊魁姜基東は、長らく行方を晦ましていたが、13日当地吾妻橋に於いてその筋の手に逮捕された。

景徳宮を官ガとす(南山のい官邸は李王別邸とす) 14日京城特派員発

京城の中央部を占め、規模が最も大きい景徳宮を総督府官ガ及び総督府官邸とし、現在の南山の総督府官邸を李王の別邸に差し上げる事に決定した。

2月18日

京城水道買収(追加予算提出) 16日京城特派員発

京城に於いて残っている在留外人の事業である水道を、渋沢、竹内シンジケートに売り渡そうとした事は、既電の通りであるが、総督府では、これを買収する事として、その費用250万円を来年度の追加予算に計上、今期議会に提出し、京畿道庁の官吏に属させる予定の様である。

治外法権撤去 同上

併合の結果、治外法権の撤去を宣言されたにも拘わらず、朝鮮に居る外国人は清国を除く外、いずれの本国政府から公然たる通知がないので、これを認めようとしない者が居る様である。当地の英国総領事代理は、本日、朝鮮に居る英人一般に対し、同国政府が去る1月23日発表された勅令、即ち従来の領事裁判所は韓国併合の日より、その効力を失った旨を公示した。

2月19日

日本帆船停船 18日釜山特派員発

18日、旅順より某日本帆船が来た。当税関にて検疫の上、停船を命じ、乗員は検疫場に停留させられた。満州の病毒地を経て、日本に至るものは検疫を施され、当地に5日間の停留を命じられる。現に数名は不平ながら、停留の処分を受けつつあり、汽船渡航者は注意する必要がある。

223

爵記本書授与式 22日京城特派員発

山縣政務総監は、本日総督官邸に於いて、朝鮮貴族の侯爵李載完以下64名に対し爵記本書授与式を挙行した。

225

朝鮮観光団 24日釜山特派員発

全羅北道庁の主催で、朝鮮人50名乃至60名を以って母国観光団を組織し、3月下旬、当地を出発、凡そ1カ月の予定で、東京、大阪その他各地を視察する予定

米豆取引所不認可 24日釜山特派員発

当地米豆取引所は、遂に不認可の指令があり、一般の失望が甚だしい。

2月26日

北里博士のペスト報告 25日京城特派員発

25日、山縣政務総監、明石警務総監、福田総督府医院長が会合し、24日夜入京の

北里博士、山根正次氏も出席し、博士の満州ペスト状況報告が行われた。今後朝鮮に於ける防疫方針について協議し、博士は25日夜京城官民の歓迎会に臨み、26日朝帰京の予定である。

恩賜公債交付式 同上

24日から28日に亘って、第2回恩賜公債の交付式が京畿道庁に於いて行われる予定である。受恩者は、旧韓国政府時代の各部職員793名であり、その額2万5千円内外である。

東拓規則改正 同上

東拓移民規則中、移住希望者は、最初に町村長の證明を受けて申込む手続きを、更に府県庁を経て申込む事に改正する件が25日、総督府の認可を得た。尚来年度募集する移民は1千家族と決定し、近日募集広告を出す予定である。

2月27日

東拓漁業権放棄 26日京城特派員発

朝鮮の鴨緑江沿岸180マイルに亘る東拓会社の漁業権は、昨年の失敗に懲りて、これを長崎県外3県の漁業組合に譲り渡す予定で、現在協議中である。投資額の評価等について、纏まりかねる所があるが、兎に角、東拓は漁業権を放棄する事に決した。

32

表彰賑恤 28日釜山特派員発

28日、府庁に於いて孝子、節婦、クワン寡、孤獨の表彰、賑恤恩賜金授与式を行う。受領者は総員270名で、何れも非常に感激していた。

解説:賑恤とは貧困者等を援ける為に、金品を与えること

防疫寛大 28日仁川特派員発

ペスト防疫会議の結果、今後の防疫事務を緩やかに輸入禁止品お一部を解禁し、隔離検疫も多少寛大にするようである。

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朝鮮事業公債法案に反対する鈴木力氏 昨日の衆議院より

余は第1に財政計画の点より、次に朝鮮総督の権力が過大である為、第3植民地経営の方針が立たない為に反対する。今や朝鮮は合併されたけれどその政治、経済は未だ見るべきものがない、そして寺内総督は総督ではなく副王の大権力を持っている。しかるにこれに加えて金権を許したなら、その結果はどうなるのか。朝鮮合併の代価について、ざっと見積もって1億2千万円となる。そしてその経費の使い方も言語道断である。(一部抜粋)

2月4日

寺内総督の伏奏 内国電報 3日発

寺内総督は、昨3日午前11時50分参内し、御座所に於いて拝謁の上、伏奏をした。多分朝鮮政令権に関する閣議の結果であろうと聞いている。

35

警務総長招かれる 4日京城特派員発

明石警務総長は、寺内総督の詔電により、4日東上した。氏の用向きは、朝鮮駐箚臨時派遣隊は、内地各師団より来たものなので、今回の師団長会議に際し、打合せの事務があるためと称している。

満州黒死病惨状 同上

江木柘植部長談

3日夜、満州よりの帰途、立寄った江木柘植局第2部長の談によると、今回の出張は、清国官憲と黒死病予防上の打合せの為である。満州の惨状は想像の及ばない程である。病死者の総数は恐らく4~5万人に達すると思われる。(一部抜粋)

36

鍋に蓋して御馳走 内国電報

▽明石朝鮮警務総長の話

明石朝鮮総督府警務総長は師団長会議に参列の為、5日朝、下関に到着

朝鮮には泥棒は無い、安心して皆くるが宜しい。金持ちなんか尚更進んで来るべきだと述べたが、新聞記者は,誰でも自由に行ける様にして貰いたいものだが、今の所は鍋に蓋を目張りして、臭いも嗅げぬので、御馳走に与ることが出来ない、一つ蓋を開けて貰いたいものだ。

38

電気規則発布 6日京城特派員発

6日の官報で、電気事業取締規則が発表された。大体に於いて内地のものと大差がない。唯、最近の技術の進歩に伴う必要上、多少の加減を施しただけである。なお総督府通信局では、水力電気調査費として、44年度に於いて、3万円を計上している。調査機関を5年として、漢江、大同江より着手する予定である。又朝鮮の電機事業で現在経営されつつあるものは、京城、仁川、釜山の3カ所であり、工事中であるのは、馬山及び鎮南浦、認可済みのものは平壌、太田、大邱等であり、羅南、元山、木浦、群山等は認可申請中である。

湖南線鉱区工事落札 7日群山特派員発

湖南線の連山と江景間の第3工区工事は、志岐組が落札し、来る16日頃より工事に着手する予定

39

防疫法変更 7日仁川特派員発

防疫法が次のとおり変更された。

大連、旅順、膠州湾より来る汽船で、健康証を有するものは、貨客とも上陸を許し、その他の流行地から来る汽船は、荷物のみ陸揚げを許し、又食糧品の輸入禁止は一切解除した。

漁港工事進捗 8日釜山特派員発

当地で実施中の漁港工事は、昨今、非常に進捗中であるが、経営委託については、多少の競争が起こる模様である。来る25日電灯会社解散の総会を開く予定

猛獣出没 同上

最近、平安道、江原道、全羅道の各地方に於いて、猛獣の出没が多く、家畜の被害が頻繁に起っている。朝鮮人がこの捕獲に苦心しているとの報がしきりにある。

310

朝鮮人の陰謀 内国電報 8日発

20余名捕縛

安命根等の寺内総督に対する陰謀事件の審理が大体終結した事は、既報のとおりであるが、ここに又旧朝鮮官吏で不平を抱いている者が、学生の一団を唆し陰謀を企て、軍用金と称して密かに金持ちを説き回っていることから暴露し、20数名が捕縛された。彼らの中心は黄海道であり、その勢力は少なからざる様子であるが大局を動かす力がないのは無論である。

3月11日

陸軍記念日 10日京城特派員発

10日龍山司令部に於いて、盛大な陸軍記念祭があり、余興の中に、壮烈な奉天模擬戦、造り物、仮想行列等があり、非常な賑わいであった。

東拓移民着 10日馬山特派員発

馬山府管内に移住する予定の東拓移民、福島県人38名が7日、来馬した。

313

朝鮮納税好成績 11日京城特派員発

統監府では、先日来、度支部課長を各道に派遣し、新政を施行後の税務を視察させたが、本年度の租税徴収は、併合初年の事であり、その始めに於いては、結果の如何を懸念していたが、実績は案外良好であり、人民側にも怨嗟の声を聞かず、今や各道とも既に9割以上の徴収が行われた。これは第1に本年度が豊作であったこと、第2に道及び府、郡に財務官吏が悉く配置されたこと、第3に従来、徴税にあたる官吏の取締りが励行されたこと、第4に人民が諸種の恩典に浴し、多少納税の義務を意識したこと等である。

討伐隊引揚 同上

以前から黄海道の暴徒討伐の為に出動して居た平壌駐箚隊29連隊は、昨今、既に同方面の賊徒を平定したので、引揚、帰隊することの決定したようである。

314

釜山築港工事 14日釜山特派員発

目賀田顧問時代の計画である釜山築港(漁港を含む)工事は、経費150万円で全て、来る6月で完成の予定である。なお政府の計画による382万円の3カ年継続築港工事は、来月着手する。既に報道されている様に暗礁の除去、及び係留岸壁の築造、埋立等であり、近日関税局より設計書を同建築所に送達される予定である。

観光団来着 同上

国民新聞主催の観光団が来た。市の歓迎を受け、明日市内観光、竜頭山に於いて歓迎の宴を受け、明日午後1時、大邱に向け出発の予定である。

315

総務長官事務取扱 14日京城特派員発

有吉総務部長官が宮崎県知事に転任した為、外事局長小松緑氏が総務長官事務取扱を命じられた。

3月16日

東拓改革延期 14日京城特派員発

東拓会社は、世間の批判に堪えず、何らかの組織変更の必要がある。しかし桂首相の思う所があって、暫らくその議を止め、当分現状維持として,近い内のある時期に於いて、親しく朝鮮の実情を視た上で、大改革を施す予定でと思われる。先日来、重役達の東上は不要領を極めたものとなった。

恩賜公債授与式 15日群山特派員発

昨日、当府庁に於いて恩賜公債證券の授与あり、受領者は前郡守以下、千円3名、3百円19名であった。

318

湖南線工事 16日群山特派員発

湖南の連山と江景間は、土地が平坦で、工事が容易な為に、契約期限は9月であるが、7月中には竣工すると思われる。江景と群山間も近々入札し、着工のはずであり、本年内には太田と群山間の列車の運転を見る事が出来る予定であるが、群山以南は長城トンネルの難工事がある為、群山と木浦間の工事を終わるのは尚2年後となると思われる。

臨沃水力工事 同上

臨沃(臨波、沃溝)水力組合工事が20日頃より起工、工費6万円にて臨沃旱魃地5千町歩を灌漑する為,萬頃江の下流より水路を開く計画である。

319

窮民賑恤 17日京城特派員発

京城府に於いては、17日、18日の両日、管内1,265名の窮民に、救済の恩賜金を授与したが、何れの人も聖恩の有難さに感泣した。

肥後村建設計画 18日群山特派員発

熊本県にては、県の保証によって、当地方の耕地50町部を買収し、善良な農民50戸を移住させ、肥後村を建設し、模範的農村を作ろうとの計画がある。村長を置き、学校を設け、医師、僧侶等を派遣し、子弟の教育、医療、葬祭等全てに、内地同様の便宜を与え、農民に安んじて、その経営に当たらせる計画であり、間もなく県の担当者が、土地買入れ、その他実地に視察の為に来群する予定である。

解説:大水害で消滅した村の救済と思われる。

320

朝鮮穀物新販路 18日仁川特派員発

各地よりの報道によれば、露国軍隊に供給するため、昨年9月より今日まで朝鮮籾(もみ)のウラジオに輸出したもの50万石に達した。朝鮮穀物の新販路として将来有望と思われる。

農場の横暴 同上

▽小作人の哀訴

全羅道、忠清道の各地にある細川、東山各農場の東洋柘植出張所等に於いて、小作人より,小作米を取り立てる際に、小作人の利益を無視して、横暴不当な取り扱いを行っていると訴え出る者が多い。

仁川築港 同上

仁川築港は、いよいよ5月頃より着手する予定で、現在準備中である。築港決定の為に人気が上がり、経済界に好景気を与えつつある。

朝鮮移出入税損廃 同上

日鮮間の移出入税関撤廃に関し、速水代議士の質問に対する政府答弁は、朝鮮実業家をして少なからず落胆させたが、更に多数の代議士の賛成を得て、質問書を提出したとの電報に接し、なお一縷の望みを持ち、政府の答弁に多大の注意を払っている。

321

観光団来着 20日平壌特派員発

国民新聞社主催の視察団が19日夜、義州より到着、20日早朝より各所を観光し、正午官民の大歓迎会に臨む。21日京城に向かう予定

323

暴徒千名来襲 22日京城特派員発

ウラジオにある朝鮮革命党の暴徒千余名、本日豆満江を渡り、蜜山より茂山を襲ったので、我が憲兵がこれを撃退し、族兵3名を銃殺し、4名に重傷を負わせ、その後は皆何れかに逃走し、行方を晦ました。

干害地の水利工事 22日群山特派員発

昨年来工費20万円を投じ、臨パ、益山両郡の境にある貯水池(面積千町)を修理し、臨パと益山北部の干害地3千町を灌漑する目的の臨益水利組合工事は5月中に落成する予定である。又昨年末、臨益南部の干害地2千5百町を灌漑する為に測量し、設計中である臨益南部水利組合工事は来る4月1日から起工する予定である。工費25万円は東拓より借入れた。この2工事及び先に報道した臨沃水利工事が皆竣工すれば年々百万円の増収が見られるであろう。

324

練習艦隊津軽 23日仁川特派員発

23日入港した。乗組候補生は63名であり、24日入京の予定である。

解説:海軍機関学校を卒業した候補生の遠洋練習航海である。

325

東拓大失態暴露 24日京城特派員発

8千円の持ち逃げ

東拓会社内の小笠原某なる者が、地方出張所から送金してきた8千円の手形を金融部に渡す間に、地方課の課印を盗んで、韓国銀行で現金化し、行方を晦ました。社内の不取締りを暴露された事により、宇佐川総裁以下大狼狽を極めている。

326

大阪商船支店新築 25日釜山特派員発

大阪商船会社は、釜山駅付近に工費2万円で支店を新築する事に決定した。

鉄道築港管理 同上

朝鮮鉄道局は草梁に工務課を移転させ、技師岡村初之助氏を課長として、鉄道建設経営と共に釜山築港工事を管理させるそうである。

327

慈恵院長会議 25日京城特派員発

2513道の総督府慈恵病院長会議を開き、総監の訓示、各地の実情報告及び今後の施設についての諮問応答が行われた。地方の人心を収めるには、医療面での期待に応えるのが最も望ましいとの意見が一般に有力な様である。

群山の築港及び水道 25日群山特派員発

当地の築港水道会の委員4名及び民団長は、築港水道期成運動の為、月末迄に京城に赴く予定である。同会に於いて調査した築港費は、桟橋、防波堤、漁船係留所その他で96万円を要する。水道費は30万円であり、内15万円は総督府より補助を受けて、残額は借入金で支弁する計画である。

328

日韓併合行賞 27日京城特派員発、

日韓併合に関する論功行賞は、既に調査が終わり、近く奏請の運びになると思われる。

今回の行賞は、単に併合に直接関係するのみに限らず、明治初年以来、韓国問題に関して、公労あった人々にも及ぼすとの事である。今伝えられている所によれば、寺内子爵は伯爵に、駐在軍司令官大久保大将は子爵に、山縣総監は菊花大綬章、倉富地方部長官、石塚、小宮両氏、木内農商工部長官、明石警務総長は何れも男爵を授けられ、その他荒井長官以下多数の人々が叙勲の総花を頂戴すると言われている。

629

製塩業新計画 28日鎮南浦特派員発

当地、廣梁湾の塩田は今年完成し、毎年一億斤の製塩を行う計画である為、井上角五郎氏外10余名が資本金百万円の会社を設立し、輸送、販売を一手に引き受けようと現在総督府に請願運動中である。又当地有志も組合を組織し、同製塩の一手販売を請願中である。もし井上氏籐の請願が許可されると廣梁湾と当地間に鉄道を敷設し、製塩場を敷設し、大計画を立てるそうであり、当地の繁栄に資する所が多いと思われる。

仁川築港区域発着 28日仁川特派員発

仁川の築港地点が発表された。その区域は税関前より市街地一帯の全面を浚渫し、大牟田築港に倣い、開門式の設計の様である。

3月30日

新大橋破損 29日釜山特派員発

漸く竣工した新桟橋は、工事の不都合により、先端に重しを付けなければ浮き上がるとの風雪があったが、28日夜、風波が無いにも拘らず、突然、その最先端が少し陥落し、南方に傾いた。兎に角、設計当時の失敗と言う他なく、建築上の責任については一問題が起こるであろうと言われている。

大桟橋破損調査 同上 

新築大桟橋破損の部分は、約30間内外であり、その原因は基礎工事の不十分にあると思われる。その原因を調査中であり、京城より技師が来る予定である。

41

満州旅券厳重 30日京城特派員発 

露清両国は、朝鮮と国境を接しており、昨今、同地方を往来する無頼の朝鮮人が少なからず居る。これ等の取締りの為に、総督は海外旅券規則を改正し、清国や露領のチハレン、沿海州、黒竜江省等に行こうとする朝鮮人には、旅券願書に写真を添付させる事とし、51日よりこれを実施する事とした。

42

開校3年祭 1日清津特派員発

開港3周年官民合同の祝賀祭を開き、余興があり、盛会を極めた。

2師団兵 同上 

歩兵第4連隊700名は、30日当地に上陸、羅南に向い、除隊兵550名と交代する。除隊兵は本日1日、安平丸にて帰還の途に就く。 

43

天童教主喚問 2日京城特派員発

昨日、突然、天道教主孫秉熙(そんへいき)が憲兵第2分隊に召喚され、何事か取調が行われた。内容は秘密にされているが、孫秉熙は現在朝鮮人より生き仏として尊崇されている。初めは李朝を倒す為に日本の力を借りようとして、子分である李容九に百万円を与えて一進会を作らせ、別に宋乗畯に命じて参謀をさせた。日本政府は自己の功績を少しも認めず、併合後はかってロシア党として排日的行動をとっていた李完用一派のみ貴族に列せられた事を憤慨していた。

天道教主放免 同上

憲兵隊は天道教主孫秉熙が多人数をその居宅に集め、寄付金を命じる事が有ったので召喚して、その趣旨を尋問したが、彼の弁解によれば、未だ不穏と認めるべき証拠がない為に2日放免した。 

44

金鉱発見 3日清津特派員発

当地からおよそ1里の仁長祠という所に一大砂金鉱が発見され、釜山の狭間房太郎氏が採掘出願中であったが、この程許可があり、近々採掘するようである。この付近一帯は一面の砂金鉱があり、その隣地の西南里附近では、韓人が日々6百名が採掘している。

全羅北道観光団出発期 3日京城特派員発 

全州新報主催の全羅道各郡連合観光団は4月末出発する予定である。

46

民団債借換動議 5日釜山特派員発

年8分で興業銀行から借入れた117万円の民団債は、年6分にて韓国銀用より170万円借換の相談が出来た為、5日民会を開いて協議する。

安奉線連絡障害 同上 

新築大桟橋破損の復旧は、約1年の月日を要するので、従って安奉線との連絡に大きな障害となるとの風説がある。

47

釜山築港計画 6日釜山特派員発

釜山の築港計画は、港口の航路及び桟橋附近面積28万9千坪の海底を浚渫し、水深36尺、27尺及び24尺の3区に分け、浮標を配置して錨地を広め、陸面は駅に地続きの突堤を広め、その基部を埋めて係船岸壁を巡らせて鉄道との連絡を図る。この計画によれば、突堤の両側には3千トンの汽船2隻と北側には1万トン以上一隻、7千トン以上1隻合計4隻を係留できる。

工費3824,060円で、この工事は本年より47年度に及ぶ4カ年の継続事業である。(一部抜粋)

駐鮮軍隊着 6日仁川特派員発 

駐鮮第16師団兵6百名、6日仁川に到着、大邱方面に向かう予定

49

陰謀事件のその後 8日京城特派員発

陰謀事件について、以前警務総監部に拘引中である安命根、梁基決一派の取調が終わり検事局に移された。

寺内総督論 同上 

総監府警務総監部に於いて、3日、5日の東京朝日新聞及び5日、6日の大阪朝日新聞所載の寺内総督論を見て、治安に妨害があるとして何れも発売禁止を命じた。今日到着予定の分も、同様に釜山にて押収されると思われる。この統監論は決して特派員の独断的意見ではなく、殆ど在鮮邦人全部の意見を表明したものである。

410

民間新聞停止 8日京城特派員発 

当地唯一の民間新聞である京城新聞は、昨日と今日の両日に亘り、我が新聞に連載中の本社特派員の「寺内総督論」第1回を全文転載した。昨日は何事もなく、今日になって総督府より発行停止を命じて来た。第1回の文中、前半を不問に付し、後半のみを治安に妨害があると認めるのはその意を解し難い。同社長は、はなはだ遺憾である旨を言明した。

411

言論圧迫の弁解 10日京城特派員発

▽朝日新聞発売禁止について

総督府当局は、今や朝鮮は将来の鮮人思想界を利導すべき過渡期にある為、専ら言論に対する取締りを必要とする為である。しかしこの当局の認定なるものが、しばしば在鮮邦人一般が考える判断と離反している為、官民の融和が思うように行われないことは総督論に述べる通りである。在鮮読者一般の意見は、総督府の言論に対する圧迫は、その弊害を指摘される苦痛に耐えられなくて起こるものと解釈されている。

巡査の懲戒処分 10日仁川特派員発

▽朝日新聞の没収 

配達後、発売禁止された6日の朝日新聞を仁川警察署が、購読者各戸から没収した事は署長に命令ではなく、一巡査が勝手に行ったことが判明し、該巡査は懲戒処分に処せられた。

413

朝鮮の銀行(下関) 内国電報

生田日本銀行国庫局長は朝鮮に於ける国庫事務及び一般経済状態を視察し、12日帰来した。

併合前の挑戦の銀行は11カ所に過ぎなかったが、次第に増加の必要を来し、現在24カ所となっている。 

朝鮮の農業的地位は、現在に対して多少の改良を加えれば、約3割の増収となると思われる。更に灌漑を行い、水利を加えれば農事の収穫は非常に増加するであろう。

414

不動丸遭難 13日木浦特派員発

珍島沖ジモトリ島西北8マイルに於いて汽船不動丸(1800トン)が遭難した旨の無線電信があり、当地より警備艇を派出し、現場に向かわせた。

後報(同上) 

不動丸は欧州処置をし、所安島に避難したが、その後更に門司に向け、所安島を出発したとの情報があった。

4月15日

言論圧迫反抗 14日京城特派員発

不羈独立(ふきどくりつ)である言論団体を組織し、朝鮮経営の研究に従事しようとして、当地の有識者が設立した春秋会では、今回大阪東京両朝日新聞の移入禁止及び京城新聞の発行停止を不当であるとして、次の決議を発表した。

併合後、朝鮮の情勢は既に定まっている現在、言論の取締りが、厳格にすぎるのは、本会の最も遺憾とする所である。本会は寺内総督が輿論の大勢に鑑み、その方針を改められん事を期す。

仁川取引所疑獄判決 14日仁川特派員発 

以前、米豆取引所の積立金を勝手に支出し、大疑獄を起こした元商業会議所会頭加久栄太郎、同監査役桑野良太郎の両名に対する公判は14日決定し、各懲役1年3か月に処し、刑の執行猶予を申し渡され、2名共服罪した。

416

総督府の怠慢 25日京城特派員発 

総督府設立以来、日本人居留民団に対する方針が、永い間決まらず、当地、民団議員の改選期が過ぎて、既に長期間過ぎている。その為、漸く1月末を以って改選を許可し、同時に監督官庁を京畿道庁と告示したが、昨年12月総督府に提出した伺い書に対し、今もって何らの指令も来ていない。又310日、居留民会の決議した警察改正及び付帯規則の認可申請も1が月余り経過するがなお要領を得ない。来年度予算の認可等も、今後尚どの位の日数を要するか漠然として見込みが立たない。民団理事者は事務取扱上、非常に迷惑を感じている。

4月17

憲兵隊米価を定める 15日京城特派員

▽サーベル主義の弊政

京城の東20里余にある江原道春川に於いて、この程憲兵隊より、最近、米価が高騰し、人民が非常に困っているので、今後、本隊が告示する価格以上で販売してはならない、また犯す者は厳罰に処すとの告示があった。その規定価格は、京城、仁川に於ける卸売りに、春川までの運賃を加算し、引き合う程度を以って小売り相場とするものである。商人の苦痛はこの上なく、これは一種の防穀令であり、総督府が人為的に物価を左右しようとする非常識なやり方であるとして非難の声が多い。

会社令の結果 同上

▽新出願は唯一つ 

会社令が発布されて以来、会社の出願は朝鮮全土を通じて、僅かに大邱に一印刷会社の出願があったのみである。以って同令が如何に一般企業家に不安の念を与えているか表わしていると思われる。

418

土地収用令発布 17日京城特派員発

17日の政令第3号を以って、土地収用令が発布された。施工の地域及び期日は、総督が必要に応じて、これを定める事になっている外、その内容は母国の収用法と大差はない。 

現在の朝鮮の現状は、鉄道敷設、道路修築、その他の公共事業に関し、一層収用令の必要を感じる事は事実である。しかしこれを乱用して、民を苦しめる武器に変化しない様に注意するのは、官憲の責務であり、非常に慎重な取り扱いを要する。

419

道路修築標準制定 18日京城特派員

本年より向こう5年間、1千万円を投じて実行される道路修築標準が17日、制定され、発表された。その概要は、道路を1等、2等、3等と等外に区別し、重要な道路は1等と2等に編入し、3等以下の道路は地方官が決定の上、総督の認可を要するものと決定したものである。

の死刑 同上

予て軍法会議で審理中であった有力な暴徒の巨魁姜は、17日、死刑の宣告があり、直ちに銃殺された。

生徒の教員排斥 18日釜山特派員発 

当地の商業学校2年生45名は、英語科教師福井を無能として排斥し、16日、同盟休校を行った。田崎校長はその生徒の要求をいれて、受持ち教員の更迭を行い、落着し、一同は18日より登校した。

420

朝鮮煙草専売説と会社 19日京城特派員

東京に於いて計画中の韓国煙草会社(資本金150万円)は、総督府が将来、朝鮮に煙草専売の計画があり、その買収に障害があるとして許可を与えないと思われている。総督府は。当地の釜山煙草株式会社を7万円で買収し、その後増資して経営しようとする計画があり、投資者等の間に相談中であると伝えられている。

春秋会と当局 同上 

春秋会は、会員各自の知識を交換するのみならず、会員側が名士、紳士を時々招待し、意思の疎通と意見の交換を企図して起こったものである。先に明石総長を招き一席の歓談を試みた。そしてその翌日既電の建議を行ったが、この事が明石総長やその他当局者の感情を害し、18日、国府長官はなるべく春秋会一同との会談を避けるべしとの内談を行ったらしいと聞く。これはあまりにも狭量ではないだろうか。

421

陰謀連塁者捕縛 20日京城特派員発 

安命根一派の陰謀事件に有力な連累者89名が又もや黄海道方面に於いて逮捕され、18日夜、警務総監部に護送された。

422

御用紙の弁解 21日京城特派員発

連日、総督政治に関し、母国の各新聞の所論を転載した京城新報の記事に対し、御用紙は躍起となって応戦していたが、現在は又、統監政治の真相と題して、極力弁解に努めている。そして新聞取締りは、益々厳重になる情勢である。

民団会議 21日釜山特派員発

牛検疫所敷地1万6千坪の件、他数件について、21日、民団会議を開く予定

実業団歓迎会 同上

京城の会議所連合会に出席する実業団84名の為に、23日府庁楼上に於いて歓迎会を開く予定であり、その準備が行われている。

423日

東拓総裁の弁明 22日群山特派員発

最近、至る所で地価が高騰し、土地熱が盛んであるのを見て、その原因は東拓の買入れに原因があると言う者がいるが、宇佐川総裁はこれに対し次の様に述べた。

東拓が,折角適当な場所として値踏みをして、買収契約をしようとした時、横合いから高値を餌に奪われる事が度々あった。(但し反対の事実もある)

移民の方針は、中農を養成し、健全な国民を随所に附植する事にある。買入れ地の大部分は鮮人に小作させ、その他を移民に耕作させ、幾年後にはその所有に帰させる方針である。鮮人小作人も、この方針に基づき、将来は地主となって、健全な中産国民とする考えである。

暗殺陰謀嫌疑者逮捕 22日京城特派員発

総督暗殺陰謀事件に連座した嫌疑者が続々と逮捕され、22日までに総計79名の多きに達した。今後も多少捕縛されるだろう。そして安命根は21日、いよいよ刑事局へ引き渡されるであろう。

424

消毒の為め変死 23日仁川特派員発

清国〇を搭載し、18日入港した支那ジャンクに対し、消毒をしたが、彼らが隠匿した清国人男女2名が、船底にて、その消毒の為に変死した。これが発見され、現在取調中である。

会議所議員着発 23日釜山特派員発 

京城で開かれる予定の会議所連合会に参列する東京商業会議所の中野武営氏外80余名が、23日到着、当地有志は花火を揚げて一行を迎え、更に府庁楼上に於いて歓迎会を開き、盛会を極めた。一行は午後120分発、盛んな見送りを受け、大邱に向かった。

明治44425

会議所連合会出席者着 24日京城特派員発 

全国商業会議所連合会大会に出席する各地の代表者86名が、本日午前入京し、出迎えが盛んであった。

426

商業会議所連合大会 25日京城特派員発

25日午後、全国商業会議所連合大会の発会式を京城ホテルに於いて挙行し、山口当地会議所会頭の開会の辞、中野武営氏の挨拶、来賓総代表大久保軍司令官の祝辞があって式を終わる。盛況であった。26日よりの会議に提出される主要議題は、次のとおり

一、併合記念博覧会を京城に開く件

一、朝鮮穀物の売買取引斤量に関する件

一、織物丈量を統一する件

一、連絡線賃金引下げの件

一、鉄道賃率引下げの件

その他略

満韓医師大会 同上 

来る29日より、総督府医院で開会する為に、各地よりの申込3百余名に達し、東京より特に大学教授河本弘田が臨席し、講演が行われる予定

429

電気事業許可 28日京城特派員発

大阪の右近権左衛門氏外数名から出願された韓北、清津、厳南の電機事業が許可された。

郵便電話事業拡張 28日釜山特派員発 

政府は、現在の馬山、京城、水原間の長距離電話の外に、釜山と京城間に工費11万余円を増して、長距離電話を敷設する計画であり、400ポンドの銅線を使用して、今年中に急遽開始する事を決定した。又今年度、釜山郵便局の所管として、郵便局30カ所、電報取扱い所10カ所及び電話の新設をする予定個所は3カ所となる。(一部抜粋)

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暴戻(ぼうれい)なる総督府 29日京城特派員発

警務総監部においては、寺内総督に関する批評を掲載した新聞は絶対に移入を禁止する方針であり、27日の東京朝日、25日の大阪毎日、27日の満朝、時事、26日の東京毎日、18日より24日に至る東京毎日の諸新聞に押収の命令を発した。中には配達後に発売禁止を命じたものもあり、官民ともにその滑稽さに呆れている。

湖南線工事入札 29日群山特派員発 

湖南線の江景と裡里(りり)間の工事は27日太田建築所に於いて入札する。裡里(りり)に大規模な建築事務所設ける予定で、鉄道職員が出張準備中である。

5月2日

中野武営氏と本紙 1日京城特派員発

中野武営氏は、自己の談話が掲載されたのを見て、総督府に憚る所があり、御用紙によって取消記事を発表させた。これは氏より直接に記者の関知した者であり、虚偽のものではない。

東朝大時発売禁止 同上

29日東京朝日及び30日大阪時事が、又々発売禁止となった。

朝日時事差押え 1日釜山特派員発 

1日東京朝日、時事が差し押さえられる。

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北朝鮮視察歓迎 1日京城特派員発

新潟県に於いては、裏日本の範栄策として、北朝鮮沿岸の視察団を計画中であるが、北朝鮮在住者が、従来の朝鮮視察団は、単に西南に限られているのを遺憾として、上記の計画を大いに喜び、その範囲を舞鶴や宮津等に広め、もって北朝鮮開発の機を促進する機会にしたいと熱心に相談中である。

時事又差押えられる。 2日釜山特派員発 

東京時事新報の2日朝着のものが、又治安妨害として差押えられた。

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警察即決と米国 内国電報3日発

当局の当惑 

寺内伯爵の朝鮮に於ける武断政治には、外国人側でも不服を言う者が多く、先に発布された警察即決令で、正式に裁判を行う事無く、警察の権限で3カ月以下の禁固、3百円以下の罰金を課する事が出来る規定は、非常に人民の権利を尊重しないものであると米国はその大使を経て、我が外務省に抗議を申し込んだ。

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会議所視察団来着 5日鎮南浦特派員発

商業会議所視察団が昨日来着した。本日市中を視察し、官民合同の園遊会に臨み、午後出発し、平壌に向かう予定

新遊郭反対陳情 5日清津特派員発 

羅南吉野町を遊郭地に指定されたいとその筋に請願した者が居た。鏡城警務部では、多数の居住民の反対があるにも拘わらず指定地とする様子があったが、4日突然吉野町を指定地とする旨発表されたので、羅南民の激昂は一方ならず、4百余名の連署嘆願書を携え、30余名の委員が鏡城警務部に出頭、陳情を行った。

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寺内総督帰任期 6日釜山特派員発 

9日午後下関発、10日朝当地着の予定にて、現在警備上の手配中である。

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織物商視察団 6日仁川特派員発

東京織物商組合の朝鮮視察団一行は6日に仁川着、一泊して7日京城に向かう予定である。

車馬道開削 7日釜山特派員発

釜山とハダ間1里半の車馬道を開削する経費は37千円であり、内1万円は総督府が補助し、残り2万7千円は地方費の補助と釜山民団の経費で開削工事を起こす計画である。

在郷軍人会支部発会式 7日清津特派員発 

帝国在郷軍人会の城津支部発会式が行われた。会長には北川三作氏が当選、会員資格者56名、来賓は官民合わせて5百名で、極めて盛会であった。

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会議所連合会員出発 8日京城特派員発

全国商業会議所連合会に出席の為に来鮮した各地代表者は、8日出発する。釜山に一泊の上、帰国する予定である。

京釜急行列車準備 8日釜山特派員発 

桜丸の就役した後、京釜急行列車を毎日2回として、新橋と下関間の急行列車に接続させ、時間の短縮を図るべく、現在準備中である。

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裁判官保障 9日京城特派員発 

9日の官報に制令第4号を以って、判事は直接政治に関与し、商業を営む事を禁じ、禁固以上の刑にて、その官を失い、総督府が必要と認める時は判事に休職を命じるとの改正令を発布した。司法官は初めて身分の保障を得た。(一部抜粋)

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間島大火別報 10日清津特派員発

間島の龍井村(りゅうせいそん)大火は、9日午後1時半、市の中心より出火し、日清の消防が尽力したが、大風の為に日本人家屋40戸、朝鮮人家屋140戸、支那人家屋20戸を焼き、郵便局も焼失した。領事館は無事で、現在被災者の救助中である。

寺内総督帰任 10日京城特派員発

寺内総督は午後7時、帰任した。

代表鮮人渡日 同上

東拓会社は、昨年の例に倣い、各道より10人宛ての朝鮮人代表者を選び、社費にて内地の農工業の視察をさせる事となり、10日出発した。

朝鮮内地不景気 同上 

朝鮮の各道に於いては、最近、内地商人の入り込む者が多い為、米穀その他の諸物価が日に日に騰貴し、労働者は不景気の為に職業を得難く、各地の貧民が頻りに道庁に救済を出願する者が少なからず居るそうである。

512

阿片協約評 10日上海経由路透社発

ロンドンタイムスは、その社説に於いて、阿片協約について次の様に述べている。同協約が印度財政の上に、如何なる正確な結果を及ぼすかは、なお今後考慮すべき問題である。アヘン貿易が直ちに禁止される様子であるり、これは印度予算に大きな欠損を生じさせる原因となるのは争うことが出来ない。多分新税を促す事になると思われる。

佛国陸相弁明別報 同上

巴里来電=佛国陸軍卿は、モロッコ遠征隊について、次の様に弁明した。モロッコ遠征隊は、同隊が使用する一切の軍需品を自ら運ばなければならないし、又フエツ市が救援された暁には、フエツ市の市民が使用する莫大な物資を持って行かざるを得ず、これらの物資を取り扱わざるを得ない事が遠征隊の遅延する理由である。今や大部隊の後援隊が、続々と佛国を出発し、モロッコに向かいつつある。

墨国戦闘尚激甚 10日紐育特派員発 

メキシコのジュアレスに於いては、8日の戦闘に引き続き、官軍と叛徒との間に戦闘が絶えず、又ジュアレス市は、叛徒の為に火を放たれ、今尚炎炎として焼けている。同地方は暑気が非常に強く、負傷者達の苦悶は一方ならずと又今回の再開戦について、大統領字アズ氏葉、この上は最後まで戦う他ないと主張している。

514

時事差押 13日釜山特派員発

時事新報が差し押さえられた。

桜丸入港 同上 

新連絡船桜丸は13日朝、定時に入港した。

注目すべき二問題 内国電報 13日発

▽即決令と煙草専売 

朝鮮の外交関係について、政界の注意を引いている問題に、警察即決令の適用及び煙草専売制度がある。警察即決令を、万一外人には事実上適用を避け、邦人にのみ適用する様なことがあれば、内外人間に、忍び難い差を生じ、延いては我が属領地に於いて国家の体面に関する恐れがある。又煙草専売制度に関しても、米国を始め利害関係がある諸国に対して、関税問題同様に10年を経過しない間はこれを実施しないとの言質を与えているとの説があり、内地産業の利益を無視する措置で、政界の一部で、熱心に真相を究明中であると言われている。

515

在郷軍人会発会式 14日釜山特派員発

釜山在郷軍人会分会発会式が、14日釜山市で行われ、出席者6百余名であった。寺内総督及び明石、柴各少将の祝電朗読があり、式後種々の余興が行われ、頗る盛会であった。

桜丸歓迎会 同上 

桜丸の入港につき、官民有志は、船長以下主要な向きを招き、歓迎会を催した。

517

趙重應の産業講話 16日釜山特派員発 

子爵趙重應氏は、16日朝来着し、一泊、釜山付近の朝鮮人を集め、産業奨励の講話をおこなった。

5月18日

総督の南鮮視察 17日群山特派員発

北鮮巡視を見合わせた寺内総督は、南鮮視察の途に就き、当地にも立ち寄るとの説がある。

廃田は免税 同上

廃田は、地主の希望を容れて、免税と決まった。

船渠会社新設企画 17日釜山特派員発 

当地に於いて、20万円にて船渠会社を新設する計画がある。

5月19日

恩賜金利子配分 17日京城特派員発

昨年併合の際、全道に配布された臨時恩賜金1,700余万円に対し、年々是より生じる利子は、869,900円であるが、項目別にこれを区分すれば、授産費520,940円、教育費260,970円、災害救済費86,990円である。道別への資金の配分は、道の人口を標準としている。(一部抜粋)

東拓第2回払込決行 17日京城特派員発 

東拓会社は、業務発展上資金を増加する必要を生じ、近く第2回払込を決行する筈である。

520

電気会社株式募集 19日平壌特派員発

当地電気会社は、いよいよ株式募集に着手する。株数6千株に付き50円で、その内3千株は発起人で引き受け、残り3千株を一般に募集する。

平安南道と恩賜利子 同上 

平安南道の臨時恩賜金利子5万3千円は、教育及び殖産事業に支出される事となり、各府、郡に普通学校、養蚕伝習所等を設置する計画である。

5月21日

寺内総督と銀行支店長 20日京城特派員発

寺内総督は、19日夜、在京中の朝鮮銀行各支店長を接見し、将来同銀行の責任が益々重き事から説き起こし、各員勤検質朴を以って世界の儀表たるべしと訓戒を与えた。

臨益通水工事竣成 20日群山特派員発 

昨年2月以来工事中であった臨益(りんえき)水利組合工事(灌漑面積3千町歩)の竣工について、近く試験的通水を行った上、6月4日、盛んな旬古式を挙げる計画である。

5月22日

寺内総督 21日京城特派員発

寺内総督は、21日遊覧の傍ら視察を行う為に開城に赴いた。

群山の海賊 21日群山特派員発 

19日夜半、群山に海賊船1隻(7名乗組み)が表われて、京城より魚類を買出しの為に来た鮮人を襲い、金品を略奪して去った。

5月23日

恩賜金利子事業決定 22日京城特派員発

既電の恩賜金利子によって、今後、年々経営される予定の各道に於ける事業種類は、今回、総督の認可を経て全て決定した。

来るべき地方官会議 同上

7月1日開催の地方官会議は、単に内部行政の事務のみならず、各部所管事務にも亙って協議するとの事で、各方面にて現在その案件を整理中である。

日韓瓦斯点灯 22日馬山特派員発 

日韓瓦斯会社馬山支店は、21日より点灯し、夜の市街は活気を帯びて来た。

5月24日

憲兵狙撃さる(伍長、上等兵即死) 23日京城特派員発

平安南道安州付近で、暴徒によって憲兵伍長及び上等兵の2名が狙撃され、即死した。暴徒の行方が不明であり、同方面の守備隊は、現在八方に捜索の手を張り、活動中である。

学校補助 23日釜山特派員発

 

総督府は、当地の商業学校及び高等女学校に対し、年額5千以内の補助を与えることとなった。