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国民公債発行 31日北京特派員発

▽熊希齢の通告

熊財政総長は、各省に打電して、現在財政部は国民公債を発行し、手取り95利子5分とし、儀損に対し公債證書を配布し、以って国民義損を奨励しようと計画中である。この挙が実行されるならば外債の苦痛を免れ、国家の財政を大いに助けるであろうと通告した。

フエツ形勢危うい 30日伯林特約通信社発 

フエツ市は今や数千の凶暴なベルベル叛徒の重囲に陥り、激戦が毎日継続中である。沸国統監リヨウテー将軍は、現在の軍隊では到底フエツ市を維持する事はできないと援兵を求めた。

6月2日

熊は固辞陸は病む 1日北京特派員発

熊財政総長は、国民が徒に外債に反対し、袁大総統、唐総理と共に財政救済に対し、何ら確たる政策や意見も無く、到底困難な重任に堪えずとして、留任を肯ぜず、陸外交総長は病と称して未だ執務せず、財政外交両部の事務は殆ど停止の有様である。

佛軍の大損害 1日上海経由路透社発

 

佛軍は、5月25日夜、蛮族の為に大損害を被った様である。フエツの無線電信局が取扱いを拒絶した結果、使者によりタンジール迄送られた電報に依れば、沸軍側の損害は、死者42名、負傷者75名とあった。